2017/07/26

【第二回マネビト対談・前編】楽天証券 楠社長 × GAIA 中桐社長

2006年からいち早く米国型のファイナンシャルアドバイザリーサービスを立ち上げた、GAIA株式会社代表取締役社長の中桐啓貴氏(写真右)と、楽天証券株式会社の立ち上げ期から、現在の事業を形づくってきた同社代表取締役社長・楠雄治氏(写真左)。

楽天証券は、2008年からネット証券ビジネスで培ったプラットフォームを金融商品仲介業(IFA)の会社に提供し始めました。GAIAは楽天証券と提携して、楽天証券の豊富な商品ラインアップを背景に顧客に最適な資産運用を提案しています。二人は早期からIFAに着目し、日本の金融に新風を吹き込んできました。そのようなお二人の挑戦は話題となった書籍『捨てられる銀行2 非産運用 (講談社現代新書)』にも取り上げられています。

今回はお二人に、それぞれの立場でIFAのビジネスにかける思いを、対談で語っていただきました。

ネット証券の雄・楽天証券が対面ビジネスのIFAに着目した背景

:当社では2008年に、独立系ファイナンシャルアドバイザー(IFA)と提携するIFA事業を始めました。それに先立って実施した説明会に多数のIFA会社の方々に来ていただいたのですが、その中にGAIAの中桐社長もいらっしゃってそこで初めてお会いしました。

中桐:そうでしたね。楽天証券さんといえば当時はネット証券だけのイメージだったので、IFAとどういうビジネスをされるのか非常に興味があり、参加しました。お話を聞いて、対面ビジネスを長期的視点で成長させていこうとされていることが分かり、ネット証券の方でもIFAを理解されている方がいるんだという驚きがありました。

Photo: 楽天証券の楠社長との出会いについて語る、GAIA株式会社の中桐社長

:私たちは基本的にはネットベースの証券会社ですが、そもそも証券会社のビジネスって、株式、投資信託、債券といったなかなか理解するのが難しい商材を扱っているんですよね。そして、投資に対して意欲的な方たちにご利用いただいている、そういうビジネスです。

でも、さらに裾野を広げていくためには、もっと一般の人が資産運用に取り組めるようになる必要がある。ただのネット証券ではなく、何か少し味付けしようと考えた時に、それまで培ってきた証券取引のプラットフォームをIFAの皆さんに使っていただこうというところにたどり着いたわけです。

中桐:その後、当社は楽天証券さんと2番目に提携したIFA会社となります。

:私はもともと金融の世界の人間ではなくて、メーカーでシステムエンジニアをしていたました。キャリアチェンジしようとMBA留学でアメリカに渡り、帰国後は経営コンサルティング会社を経て、1999年から証券の世界に入り、ゼロから会社をつくった。

そこで思ったのは、日本の証券ビジネスって基本的に資産運用が対象で資産形成は相手にしていないということ。でも、アメリカ社会を見ていると、401kの導入に始まり、広く一般大衆が資産形成をするようになっています。

日本も年金問題がありますし、確実に同じ道をたどるでしょう。そういう時に、証券という難しい商品に対するアドバイザリーサービスがきっと必要になると思ったことがIFAに着目した背景にあります。

Photo: 金融業界の課題から、IFAの可能性に着目したことを語る楽天証券の楠社長

中桐:アメリカをみていると、私たちファイナンシャルアドバイザーの役割が、20年くらい前まではブローカーといわれるようなことをしていたんですけれども、どんどん本来の“アドバイザー”の役割に変わってきています。商品を売る側に立つのではなく、お客様の側に立って、お客様の資産に対して運用プランを提案していく専門家という位置づけですね。

:従来型の証券会社の対面ビジネスは、支店にファイナンシャルアドバイザーという名の営業マンがいて、基本的には会社の収益のために証券を売っていた。会社のためにお客様を犠牲にしてきたんですね。IFAは、商品を持つ会社からは独立して、会社側でなくお客様の立場に立って仕事をする。これは物売りではなく“サービス業”です。

中桐:当社が、コミッションベースではなくフィーベースのサービスにシフトしているのも、その意味合いが強いです。お客様と面と向かって対峙する関係性から、横に並んで座ってパンフレットを眺めながら同じ方向を向いてプランを検討していく関係性ですね。そこが従来と大きく違います。

:そうやって、お客様の満足度とか、お客様との長くおつきあいしていくことを最優先に考えているのがIFA。そうしなければ、IFA自身が信用を失い食べていけなくなりますから。証券ビジネスにおけるサービス業として、一番いいやり方のビジネスモデルだと思いますね。我々も、このIFAを支援する事業を始めたことに非常に大きい意味があると思っています。

———

前編では、IFAの存在感の高まりと、その役割の変遷についてお話いただきました。さらに今後、ファイナンシャルアドバイザリーサービスが、テクノロジーとの融合でどう変わっていくのか。後編に続きます。

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